自宅の駐車スペースや田舎の特に山奥の道幅が狭いという環境の問題もあるが、元々大きい車はあまり好きではないということもありCX-8は全くフォローしていなかった。
アクセラを買ってから後部座席を利用したのは2〜3回ということもあり3列シートの必要性も感じない。
少子化、高齢化、晩婚化(未婚化?)の現代の社会問題の属性を全てもってるようなものですからね…。
閑話休題。
ただ、サイトを見てみたら意外にもマツダ頑張ったな、と思うところがあったのでいつかの為にメモ。
目次
プラス面
クリーンディーゼルエンジン SKYACTIV-D 2.2の改良
CX-5に積んでいる2.2Dをそのまま積むのだろうな、と思っていたが改良版となっている。
下の表にCX-5とCX-8のスペックを抜粋した。
CX-5 XD | CX-8 XD | |
---|---|---|
駆動方式 | AWD | AWD |
乗車定員 | 5人 | 7人(6人) |
重量 | 1,650kg | 1,860kg |
エンジン圧縮比 | 14.0 | 14.4 |
最大出力(kW〈PS〉/rpm) | 129〈175〉/4,500 | 140〈190〉/4,500 |
最大トルク(N・m〈kgf・m〉/rpm) | 420〈42.8〉/2,000 | 450〈45.9〉/2,000 | 燃費(JC08) | 17.6km | 17.0km |
CX-8の方が重量は210kg重く、乗車定員が7人(6人)となるので、CX-5と同じ2.2Dでは非力な上に燃費もが悪化してしまう。
だが、CX-8に搭載される改良された2.2Dでは重量の210kg増にも関わらず、最大出力及び最大トルクの値がCX-5よりも高い。
また燃費は若干落ちるがほぼ変わらない数値となっている)。
ターボチャージャーの改良やインジェクター変更による燃焼効率アップ(圧縮比も上がってる)によるようだ。
SKYACTIV-Xや第2世代SKYACTIV-Dのロードマップを公開したので、現行エンジンでそれまで繋いで稼ぎたい、という利益優先的な戦略でのCX-8販売と穿った見方もしていたので2.2Dの改良は個人的に意外。
HCCI(SPCCI)を市販化まで持ってきた技術を既に生かしているのかな。
徐々に現行車で技術の量産化体制を整えていけば、SKYACTIV-X搭載車のコストも下がりそうだし、マツダやるな、という感じ。
車格の割に安い
恐らくマツダのフラッグシップになるだろうから、アテンザより若干高めの設定で出すのかな、と思ったら、意外や意外、XDのAWD車で3,429,000円という300万前半の価格に抑えてきた(アテンザXDのAWD車が3,434,400円)。
3列シートのSUVだと、エクストレイルやアウトランダーなどがあるが、全長はCX-8の方が長く、居住性は高い。
MPVなどのミニバンの代わりに投入されたということを考えると、アルファードやエルグランド、セレナあたりと対抗することになるのだろうか。
ミニバンの知識はほぼ無いのだが、AWDで6人乗り以上ということで考えればCX-8は安く値段的には戦える範囲。しかもディーゼルエンジンで減税・クリーンディーゼル補助金対象にもなる。
明確なライバル車がないのだが、この辺りのミニバン・SUVの境界線あたりのシェアを本気で取りに来たな、という感じがする。
マツダコネクトのGPSがみちびきグロナスに対応
現行マツダコネクトのアップデートがあるとは全く思っていなかった。
第2世代マツコネまで批判をのらりくらりとかわして、無かったことにするのかと思っていた。
今のマツコネを良くしようにもハード側がもうどうにもならないだろうし、コスト掛けて換えるまではしないだろうな、と。
現行のマツコネは本当に自車位置精度が低くイライラする。ポータブルナビにも負けるレベル。
現行車種に搭載されることはないだろうけれど、マツダもある程度問題を認識しているのだな、と伝わる改良。
マイナス面
長い
冒頭に述べたが日本の道では大きすぎる、というか長すぎる。
全幅こそCX-5と同じ1,840mmだが3列シート分、355mm伸び全長4,900mm。最小回転半径5.8mとCX-5よりも30cm大きい。
地方の住宅街で何度もハンドルを切るエルグランドなどのミニバンを見かけるが、日本の道路事情に合っていない。
これでキャンプなどに行っても置き場所に困るような気もする(地方の昔からある駐車場は5ナンバーサイズのスペースしか確保してなかったりするし)。
そもそも、ミニバンが支持されているのはスライドドアであって、乗車定員なのろうか。
ミニバンと違ってリアに向かって天井が下がっていくクーペスタイルなので3列目に大人は少々高さが厳しいような気もする。
まぁ荷物は載るだろうけれど。
ガソリン設定がない
CX-3の過ちを繰り返すのか、と。
重量や乗車定員などによる出力低下があるかもしれないが、CX-5と同じ2.5Gでもガソリン設定はあった方が良かったと思う。
ガソリンの方が静かだし、揺れやランニングコストを気にする層も結構いるだろう。
フォグランプが酷い
マツダ車で共通になっている小さな小さなLEDフォグランプ。
イルミネーションアクセサリーレベル。全く実用的ではない。
LEDの白色は霧だと役に立たない。
SUV謳っているのだからこの辺りは都市向けだけではなくちゃんと選べるようにした方が良い。
CX-5の年次改良が視野に…
プラス面で上げた2.2Dの改良だが、CX-5の年次改良で搭載されそうな気がする。
別々に作るよりは改良版をそれぞれに割り振った方が合理的だろうし。
そうなるとCX-5の出力がCX-8よりも当然上回り、車としては断然CX-5の方が優秀に。
まぁこれはどんな車でも同じで、これではいつまで経っても買えないので、かなり高い買い物だけれど消耗品だから欲しいときが買い時ではある。
マツダ上げ
SKYACTIV-DRIVE(6AT)が素晴らしい
アクセラに乗っていて思うが、SKYACTIV-DRIVE(6AT)がかなり上出来。
所謂”すべり”があまり無く、アクセルを踏んだときのダイレクト感が気持ち良い。
CX-8はディーゼルターボとなので、ラグがどれくらいあるかは分からないが、CVTは元より他社のATと比べても楽しいと思う。
最近は10速まで出るという多段化が進んでいるのでそれらと比べると6速では多少滑らかさは劣るかもしれないが、多段化は最新車種の流行なので乗り換えなら気にならないとは思う。
i-ACTIV AWDの安心感
スタンバイ式(電子制御)のAWDという巷で言う”なんちゃって四駆”だが、i-ACTIV AWDはあらゆるセンサーからドライバーの意図と走行状況、路面を検知してFF(前輪駆動)から4WD(四輪駆動)までの前後配分を行う。
この制御が素晴らしく、ドライバーが考える前に検知して制御してくれる。
アクセラのAWDなのでCX-8とは重量や出力が異なるが、冬の凍結路面や積雪路面でも困ることがない。
欲を言えば、特にCX-8の車格ならば、ヒル・ディセント・コントロールくらいは付けて欲しいところか。
小学生子持ちの知人の意見
ちょうど来年の春に車検を迎えるプレマシーを乗っている知人(小学5年の子持ち)に聞いてみたが、CX-8は候補にはならないとのこと。
ちなみにその知人の車歴は、ファミリア→ランティス→MPV→プレマシーというマツダ一筋のユーザー。
理由を聞いてみたらやはり”スライドドア”。
子供は意図せずドアを思いっきり開けることがあるのでスライドドアは必須みたい。
自分の子供に言い聞かせていても余所の子供を乗せる機会もある。
また、剣道をされているそうで、防具などの大きな荷物の出し入れもスライドドアだとスペースが不要で便利とのこと。
それもあと5年くらいなものだから、安そうだし中古で5年乗れるビアンテでも探そうかな、と言っていた。
あとがき
個人的には縁の無さそうなCX-8だが、マイナス面よりもプラス面の方が大きい気がするし、そこそこ売れそうな気もする。
ミニバンが持つヤンキー的なイメージではなく、SUVというアクティブなイメージで高級感もある。
安全装備も折り紙付きだし。
ただ、スライドドアでも無いし、マツダコネクトは外部出力が出来ないので子供にDVD見せるということも出来ないので、ファミリー層はやはりミニバンに行くのかな。