アクセラスポーツ6000kmレビュー

半年を待たずに5000kmを超え気付けば走行距離が6000kmとなった。購入記録を認めたのでその後の現時点でのレビューもまとめておく。

走行性能はマツダらしい気持ちよさ

購入を決めた理由のひとつでもあるが、6速ATの出来とアクセルのレスポンスが気持ち良い。
GVCの効果なのかは乗り比べているわけではないので分かりかねるが、峠の曲がりくねった道でもコーナリングがスムーズでライントレースは容易。
剛性も高くロールも少ない。
ただ、購入時に分かっていたことではあるものの、特に登坂でのパワー不足は否めず、2.0Lか15XDのAWDがあればなぁ、と無い物ねだりしたくなる。
が、アクセルのレスポンスが良いので楽しくは走れる。

i-ACTIV AWDの性能

オンデマンド式であるので多少心配であったi-ACTIV AWDは一冬過ごしてみれば杞憂に過ぎなかった。
SUVに比べると最低地上高が低いので走破性となると劣るものの、アップダウンのある山の雪道や凍結路、圧雪路でのコーナリングで困ることはなく一応チェーンも積んでおいたが使うことはなかった。
納車が1月ということもあり既に積雪しており、最初は、リアが多少掴まないかな、という感じはあったが、新品スタッドレスが落ち着くとともになくなる。
また、ハンドルがガタガタしたりステアリングが戻されるような感じがあり、どことなく滑っているような感覚もあったが、これは轍を誤認識してレーンキープアシストが働いていたためで、切るようにしたら問題なかった。
ただ一度だけ、もうこれは運転者の責任でしかないが、夕暮れ時に濡れた路面のつもりでコーナーに入ったら実際はブラックアイスバーンでリアがつるっと滑って流れたときは肝を冷やした。
ガードレールにヒット、運が良ければ逆向きか、というところだったが、驚くことにすぐに制御が入って体制を立て直してくれたために事なきを得た。
よく言われる、滑ったら四駆、というものではなくて、外気温等から環境も判断して滑る前から制御しているから安心感が違う。

鼓動デザイン

鼓動デザインは現行アクセラのサイズ感が一番しっくりくる。リア周りは特に。
インテリアはメッキ感が多少気になるもののCX-3のような円型アイコンが無くシンプルで良い。
色はマシーングレーメタリック。
検討していた他車種は汚れが目立ちにくいシルバー系で考えていたのだが、マツダのソニックシルバーはどうにも安っぽい。デザインに合っていないのだろう。
マシーングレーは時と場合によって表情が変わり、非常に美しいときもあればただのガンメタだと萎えるときもある。
二代目CX-5のソウルレッドのような深みが欲しいところ。
ちなみに汚れは凄まじく目立つ。

##燃費は良好
峠道というアップダウンのある道を主に走っているのでカタログスペックよりは大分落ちるが、リッターで言えば、夏期13km弱、冬期で11km弱というところ。
平地ばかりを走ったときは15km/1Lくらいだったので、まずまずというところだと思う。

ALH

降雪時と濃霧時の使用に問題がありそうだったのでLEDヘッドライトは不要というよりも避けていたが、オートライト機能を付ける場合はLEDライトになってしまうとのことで不承不承ALHとなった。といっても結局15S Proactiveにしたため標準装備とはなってしまったのだが。
だが使ってみるとこれは非常に便利。特に山道というハイビームが主となる状況で自分で切り替える必要が無いのは助かる。
パッシングされたのは1度のみで、下り坂のコーナーというカメラが対向車が認識しにくい状況でのことだったので、状況によっては運転者自身が切り替える必要はある。
LEDヘッドライトの問題はやはり濃霧のときで、色温度の高い白い光が乱反射してしまい見えない。フォグランプを付けようかとも思ったが、殆どファッションランプ、イルミネーションの類いのもので、しかも白色LEDなので問題が解決できないので今の所非装着。
このフォグライトはマツダ車共通でCX-3やCX-5でも使われているのだが、アウトドアを想定したSUVに装着されるのがこれで良いのか疑問。
レンズ表面をイエロー塗装して装着しようか検討中。
それとALHの動作速度は40km以上となっているが、山道だと40km以下で走行することも多く(インフォメーションの平均車速は30km前後が多い)、冬場は特に速度が落ちるので動作せず手動で切り替えることも多々ある。
しかも、切り替えスイッチが、オートライト→ポジション→通常点灯となっているので、切り替える際に一度ヘッドライトが消える。主に山間部でのことが多く対向車もいないが、これが少々恐い。

マツコネ批判

酷いという口コミは見ていたが、ここまで酷いとは…、というのが率直な感想。

・起動がくそ遅い
・実車の位置が不正確(今時ジャイロセンサーも搭載していない)
・VICS WIDE不対応
・USBでの音楽再生でレジュームしない、ランダム処理すらまともにできない
・走行中に再起動がかかる
・経路途中のコンビニに寄ったら来た道を数キロ戻って同じ場所に戻ってこいという謎ルート案内
・操作が次に進むかひとつ前に戻るか最初からというほぼ3つの選択肢しかないのに階層が深い

等々、挙げればきりがない。
マツコネ強制のせいでマツダ車を倦厭する方がいるのも頷ける。
良い点を挙げれば

・コマンダーコントロールは便利
・HUDとの連携
・ナビ画面の位置(高さ)が良く見やすい

くらいか。
個人的にはいかにも車っぽいUIも好きにはなれないし、不要なアニメーションはいらないから動作を早くして欲しい。
多くの人が望むであろうけど、ハードウェアのアップグレードには有料でも構わないので対応して欲しいところ。
ディーラーマンからリセールバリューを上げるために昔のような値下げは行わないというメーカー方針、と聞いたけれど、取り替えられないナビがアップグレードできなかったらそれこそリセールなんて望めないのでは…。
マツコネデビュー当時は古くならないナビとの謳い文句だった気がするが、新しくもならないし、ナビデータや機能が増えたときにハードウェア的に耐えられるんでしょうかね。

その他

テレビはそもそも家でも観ないし、山間部がメインなので電波が入らない。前車にはテレビ・CD・DVD・MDと付いていたものの使わなかったので、TV・CD・DVDは不要。
同様に山間部ではMRCCは使えないし、全車速追従ではなく30km以上というスペックのため不要。
車での音質は求めないのでBOSEも不要。
レザーシート、というか、電動シートは欲しいが高い。
ということでメーカーオプションを何も付けなかったのだが、購入後、仕事で高速を使うことが多くなってMRCCは付けておけば良かったと後悔。
安全装備なのだからMRCC単体か標準装備にしてよと不満はあるが(CX-3やCX-5のProactiveでは標準装備なのが余計不満)。

車としては大変良くできており、今後もマツダ車を乗り継ぎたいと思えるのだが、如何せんマツコネ次第というところも実際ある。
ソフト側は徐々に良くなっていくだろうけれど、今のご時世では処理する情報は日増しだろうし、ハードウェアがアップグレードできないのであれば根本的には解決できないと思う。
パソコンやスマホなどは古いものからOSの対応が切られていくが、そもそもの耐用年数の設定が違うし、納得できない部分はあるもののハード自体は数万で買える。
同じようにマツコネ搭載以外の2DINの車種はナビを買い替えれば済むが、マツコネは換えられない。
ハードウェアがアップデートできなければ、マツコネユーザーは新しい情報を得るには”車そのもの”を買い替えなければならないが、そんな不便なメーカーの車を次も選ぼうと思うだろうか。
また、中古車市場を見ても、一昔前ならばナビ付き中古車で売れたかもしれないが、今ではナビ付きが当たり前になっており、あまりに古いナビが搭載されていたらナビだけ買い替えるというユーザーが多いだろう。
となると、ハードウェアが換えられなかったらマツコネ搭載の中古車は売れないということになり、中古車価格は必然的に下がる。
中古車価格が下がるということはマツダというブランド価値が下がり、新車も売れないし、競争的であるためには価格設定も低くするしかなく利益も少なくなる。若しくは昔のように値引き攻勢に出るか。
ユーザーとして不満点が多いというのは勿論あるので改良して欲しいというのはあるが、マツダという会社が儲けてより良い製品を出すためにも、多少無理してでもマツコネのハードウェアアップグレードは可能であるという選択を示す必要はあると思う。

とは言うものの、今の所はマツダ車の素性には大変満足しており、次も出来ればマツダ車で、という想いはやはり強い。
買い換えかな、というタイミングは走行距離や車検などの理由が主になるだろうが、以下が揃ったら考えそう。

・マイルドハイブリッド搭載(18年度から?朝日デジタル記事
・渋滞対応全車速レーダークルーズコントロール(次期アイサイトで搭載されそうなのでそう遠くはないか)
・マツコネのハードウェアアップグレード対応orマツコネ廃止
・ALHの動作速度の引き下げ(20kmくらいからが理想)

その他、あったら嬉しいなくらいなもの。
・HCCIエンジン(次期アクセラから?記事
・イエローフォグランプ
・アクセラSUV(CX-4は全長ありすぎ)
・自動ブレーキの動物対応(鹿、狸、狐あたり)
・ALHかフォグのステアリング連動
・ロータリー(EVエクステンダーで復活?Response記事
・ソニックシルバーの改良

くらいか。

好き勝手述べているが、テクノロジーは日進月歩でEV車の開発に世界的に力を入れているから、想像していたよりももっと先に進みそうではあるし楽観的に期待してはいる。

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